「金を掘ったヤツに金持ちはいない」
これは、19世紀の米国のゴールドラッシュを揶揄した言葉です。
これは昨今の仮想通貨バブルにも通じるところがあるのではないか。
私はそう、思います。
当時、儲かったのは金を掘りに行った人たちではありません。
金を掘るためのスコップやツルハシを売った商人や、周辺の酒場の主人たち。
さらには、大量の人員や物資を運ぶために鉄道を敷いた実業家です。
ゴールドラッシュでは金採掘よりも、その周辺のニーズを取り込んだビジネスで稼いだ人たちが、本当の勝ち組なわけです。
また、米国株投資ブログの巨匠であるたぱぞうの米国株投資さんがこんな文章を書いていました。
では、なぜネット界においてはレバレッジをきかせた成功談が多いのかということです。それは、レバレッジ商品のほうがアフィリエイトの広告料金が各段に良いからです。
それは仮想通貨もそうで、仮想通貨のアフィリエイト広告料は他業種の比ではありません。レバレッジ系や仮想通貨は本当に可能性を信じている良い人も多いですが、反面完全に広告料目的で記事を書いている人もいます。実際には投資をしていなくて、記事だけアップしているような人もいます。
~中略~
失敗談のほうが多い業界なのに、成功談のほうが多く見える。これは、そういうネット業界におけるお金の動きが関係します。
まさに、ゴールドラッシュ時の様相に酷似しているように思えます。
ネットやブログ界隈でも、仮想通貨や取引所を紹介するようなアフィリエイト記事を頻繁に見かけるようになりましたから。
この記事によると、あのコインチェックの利益は500億。
あの楽天でさえ1年間の純利益が380億ですから、それはもう、儲かっているみたいですね。
コインチェックはセキュリティ面の対策を怠り自滅しましたが、やはり、一番ノーリスクで儲かっているのは取引所なのです。
さて、仮想通貨バブルと酷似していたゴールドラッシュはどうなったか。
金を掘り当てれば掘り当てるほど、金の価格は下がる一方で、数多くあった金山は閉鎖に追い込まれました。
儚い夢、ゴールドラッシュは終焉を迎えます。
しかしながら、今日では金の価格は当時よりは安定しており、安全資産といわれています。
仮想通貨も、数年後にはボラティリティも落ち着き、生活に根付いた革新的な通貨として話題になっているかもしれませんね。
仮想通貨バブルは、現在、どの段階にあるのか。
それは誰にもわかりません。